2016年1月2日土曜日

杉本 × 相馬契太さん(漂流教室)トークイベント

江別登校拒否と教育を考える「もぐらの会 」で昨年10月16日に「訪問と居場所 漂流教室」を主宰する相馬契太さんのトークショーに呼んでくださいました。その際にもぐらの会世話人の谷口さんがメモしてくれた当日の様子です。相馬さんと谷口さんの了解を得まして、ここに掲載します。
 
 
杉本さんと相馬さんのトークショー のメモより
 
 
相馬 杉本さんの「ひきこもる心のケア」の本からピックアップしてレジュメを作ってみた。ビンゴみたいに話題になったらチェックしてみたりしてもいいかな。
 
杉本 自分のひきこもり体験を語るとそればっかりになってしまうので、話題を提供してもらったらいいかも。
 
そんな感じで始まりました。
 

杉本 中学の時に対人恐怖が始まって高校で強まり高1の夏休みにひこもってしまった。同級生の女子に嫌われている。すれ違う人にも嫌われてると言ったら母もびっくりでカウンセラーに相談して、カウンセリング受けながら、高校は通信制に。良く覚えていないのだけど少しずつ良くなって21歳で大学に入った。
大学のノリについていけず、そこである宗教にはまった。友人が入信して自分も入信しちゃった。大きな大会に参加して、マスゲームとかやってなんか達成感感じちゃって。

相馬 達成感感じたの?

杉本 そう、なんか感じちゃったの。3年までは熱心に活動してたのだけど、4年で幹部にされて、それも幹部の頂点に立たされて、布教のノルマあって、人徳ないのがバレバレになって4年の冬に逃げ出したの。正月に実家に帰って、そのままセカンドひきこもり。

やめたり逃げたりしたら地獄行きという説を信じてしまっていて、大学卒業した後も働くどころでなく精神科めぐり。合う先生がいなくて自分で本読んだりした結果、精神分析療法にたどり着いた。母に愚痴をきいてもらったりもしてた

 
相馬 中高でできなかったことが大学ではできたわけ?
 
杉本 推薦で、心理学だったし、自分のことを知りたいというのがあって、その宗教の学生の集まりで対人恐怖のことを話したら聞いてくれたの。そのうちにその団体のあちこちで話きかせてくれとか言われて話してみたりして。
 
相馬 幹部にならなかったらそのままその宗教やってたりして。良い宗教だったってことはないの?他に選択もなかったのでは?
 
杉本 うーん80年代、他に選択もなかったかな。
 
相馬 嫌われてるんじゃないか?っていうような不合理不都合があったとき、自分の中に理由を探す。だから人間って合理的なんだなって。でもそれをひきはがさなくてはならない。別の合理的なものを提示できないと変われない。
 
杉本 それを誰がやるのか?が精神科のプロセスかな。自分の顔が醜いから嫌われると思ってたわけ。でも親とか当然違うという。否定する。否定されるとよりいっそう固執してしまう。でも、良い先生に会えてね、相談したらずっと話聞いてくれた後に「辛いですよね」って言われたの。辛さを軽くするような方法で行きませんか?って言われた。
軽くする手伝いをするっていうアプローチに助けられた。
 
相馬 それは反発したくならないね。あのね。子どもの哲学って必要だなって考えてるんだ。子ども同士でいろいろな話をする。生きるってどいういうこと?天国はあるの?みたいな。根源的な問いを考えることで自分の人生を考えることができるって思うんだよね。思春期頃に、人生を語れるという経験があるかどうかが大事だなって思う。
 
杉本 うーん、自分にはそんな出会いが無かったかな・・・。それには父と兄の関係が悪くて家の中が緊張してたっていうのもある。父と兄がものすごく仲が悪くて、兄が俺をいじめたり、ストレスがあって。
 
コミュニケーション能力 コミュ力の話題になって
 
相馬 コミュ力っていいにくい。以前は悩める若者がきてたんだけど、最近は明るい若者がくる。人と明るく話せるスキル高いです。っていう売りこみしてくる若者がくる。でもそれって長続きしないの。スキルとして身に着けている明るい若者。うるさい。
 
杉本 それって仕込まれてるんでしょ?誰かに。人間が機械みたいだ。光ってる人って怖くないですか?営業マンたい。
 
相馬 おれは面倒くさいからシャッターおろすけどさ。で、ひきこもり臭っていうのなんだけど、
 
杉本 日本人て和をもってなんとかで矛をおさめちゃう。全体の調和を乱すなと。集団行動の中で自分を出してはいけないってなってる。優しさが集団行動に流れる要因にもなってる。それは、かっこ悪いよね。
 
相馬 明るく話せて、争わないという社会の中で、恥ずかしいとかあがり症なことまで自己責任にされて被害者のような気持ちにもなる。社会におびえてしまう感覚、それってひきこもり臭?
 
杉本 それがひきこもり臭なら僕はある。
 
相馬 僕はひきこもれないんですよね。家に居れない。
 
杉本 閉じ込められたら一番つらい?
 
相馬 とじこめられるの一番嫌い。逃げて殺されるかも。20歳ころ、迷ったり反発したりしたけど30歳で、ここまで生きてきたからもう平均。って開き直って僕は普通で日本人の平均って思ってるんですよね。
 
杉本 僕は閉じ込められてもいいかな。でも一年は無理かな
 
相馬 でも自分の意志かどうかで違うでしょ?閉じ込められたいかどうかで。
サンゴの会には40代から参加?35歳以上のひきこもりの会でサンゴの会。心理療法以外の人間関係が大きかったというのは?
 
杉本 同じ体験をしてきた人と出会ったことが大きかった。バイトはしてたので、くだらない話をする相手がいるときはあったの。でも過去歴は言えなかった。実は・・って言えない。ひきこもりの話しをする会だから、していいのかどうか?みたいなハードルが無いのは良かった。誰にも言えなかったことを気軽に話せてなじめそうと思った。なんとなく自然に。
 
相馬 変化したことは?
 
杉本 カタルシス。自分のこと言えた。事情を抱えてて大変そうとか、似てるなあとか、親和性があった。
 
相馬 器用でバリバリじゃないもんね。気楽に話せるし聞ける。決意もいらない?
 
杉本 初めて参加したのは新聞記事見て、いつか行くなって思ったけど、仕事してたから、当時は。契約社員だったけど、辛くなってやめちゃって。それで自己嫌悪に陥ってしまってウツか?と思って医者に行ったら、「フン違うわ」って言われて、親も一緒に行ったんであとで聞いたら、たいしたことないと言われたって。でも思い詰めていたのは確かでそれでサンゴの会に行ったわけ。
 
相馬 居場所というか、自助会っていうかね。で居場所っていうけど、僕は行く場所だって思う。近い・安い・気軽・行き易さが大事。支援者と言われるけど、支援と言うとストーリーになりがち。でもうちでみてても、子どもって勝手に変わっていく。支援のおかげではない。単に関わりと思ってる。
 
杉本 当事者と支援者の溝を感じたのがこの本を作るきっかけになった。エピソードを代わりに書いてくれたのを読んだら、朝起きるのが辛く、死ぬことばかり考えていたとか書かれて、イヤ違うわ、これって思ってさ。
 
相馬 ひきこもりも不登校も自分はさっぱり気持ちがわからない。ただみてるだけ。
 
杉本 なんでフリースクールやってるの??
 
相馬 ひまだったから?サラリーマンやめて、教材会社のバイトしてて登校拒否の子にあって、4時に終わる仕事で夕方暇だったからフリースクールにボランティアで行ったの、そしたら子ども来てなかった。そこはちょっとひどかったので、自分でやっちゃうか?って思って始めた。
 
杉本 ハローワークは利用しなくて? 仕事になったの?
 
相馬 エレベーター売る会社に2年いたんだけど、上司の言うことがわからなくて、怒られてばかりで、辞めた。働くとは何か?って考えて、働くとは他人のニーズを満たすことか?と。
で、教材会社に入った。会社と学校の間でニーズ満たしていっぱい売った。すごく成績あげたのに正社員ではなかったので報酬は上がらない。ばかばかしくてやめた。その後大学事務の仕事したけど。それもうまくやれたから・・・今ならエレベーターも売れるかも???
 
杉本 嫉妬しますね~
 
相馬 順調な人生で??誰にもそんなこと言われないですよ。
 
杉本 自分のストーリーを生きてるみたいで・・
 
相馬 それはそうかも。自分と他人はオレの中ではきっちり分かれてた。関係ないって。
 
杉本 自他分離が難しい。できないんですよね今も。知識は得ても実行できない。うらやましい個性です。それは長所。
 
相馬 小5の時に夜布団の中で、急に思ったんですよね。親兄弟も他人だ。世の中自分以外は他人だ。皆違う人。別の人。と思ったらすごく気が楽になった。
 
杉本 僕は逆に自他分離ができない。できない人が好き。宮沢賢治が自他分離をやろうと思ってできないというところが好き。
 
相馬 親がプロテスタントで神と自分という意識があって、自分と自分じゃない者がいる。向こうには向こうの論理があるというような感覚はあったかも。
 
質問 責任からひきこもりっていうのはどういう意味でしょうか?
 
相馬 この本では村澤さんいわくですが、リスクや他者との接触から、自分で自分を守る。自己責任をつきつめる。自分のとれる責任の範囲で生きて行こうと思うと引きこもってしまうしかなくなる。お金が無いのに物を欲しがってはいけない。お金を使わないようにしなくてはいけない。ひとに迷惑をかけないためにも、安全に生きるためにもひきこもる。
 
杉本 宮崎先生いわく、自主性があるほど生きていきづらい責任というのは社会に対して。社会の側から能力が足りない、うまくやれないのは自己責任と言われる。社会でやってく力がない(責任がとれない)自信もなくなって引きこもってしまう。
 
相馬 世の中の規範を先取りしてしまって、先回りしてしまい、世の中に出ていけない、行かないという責任の取り方みたいになってしまう。枠を作って行く。
 
杉本 これ深くて・・・、社会環境が厳しいことも、自分の責任に感じてしまう。
 
相馬 友だちと旅行とか行く必要がないと思っていたので、出て行きたくない気持ちはちょっとわかる。外に出てって、大変な目にあって、あげく自己責任と言われたりするので自分で責任のとれる範囲で考えるとひきこもるみたいな・・ね。
 
相馬 責任とるのは誰か?学生の頃、学祭で飲酒が問題になったときに、何かあったら責任とれるのか?と大学側から言われた時に、責任とるのはどっちなの?学生が責任とる仕組みになってないでしょ?責任とるのはそっちでしょ?とやってたけど、今の学生は自らなんでも自己責任と言われる前に自主規制してる。
 
杉本 急性アルコール中毒で死んだりしてるからねぇ・・・
 
相馬 今の学生は大学側が持つはずの責任もおしつけられて、引き受けちゃってるって思う。杉本さんは大学時代のあとはどう過ごしてたの?
 
杉本 ひま、とにかく時間はあった。
高校の勉強をラジオでやってたんだけど、それが面白くなって。勉強が途中が少しわかったの。それまで見ていた教科書が読めるようになった。読めた。時間があったから、本は読んでたんだけどただ読んでた。それが読み方が見えたというか、興味が広がって独学路線に走ってた。すごく勉強したけど、就職には熱心になれなかったかな。勉強には、勉強に逃げるという面もある。
 
杉本 でもね、相馬さん人間相手にした仕事でしょ?人間相手にするって大変じゃない?
 
相馬 おれの大変は、おれ休みたい時にくるなよ!程度。
 
杉本 世の中スクエアっていうか四角四面だからね。
 
相馬 そういう意味では自分でやってて良かった。
 
杉本 漂流・漂着って独特でしょ?やってる人としてはどうなの?
 
相馬 入ってる建物が元は学校だから、外からみたら入りづらい。外からもっと見えたらいいよねと思う。廊下からも、中が見えないから、入りづらいと思うよ。やっと入っても、中に寝っ転がってるのがいたりして、なじめないか?と思う。
 
杉本 僕は仕組みがあるのに慣れてるので漂着とか行くとどうすごしたらいいか?と思っちゃう。
 
相馬 そこは悩み。なじめない子は困ってる。
好きにしていいよっていうと「えっ!?」ってなって仕方なくゲームしてみたり。好きにしていいよと言われて困る気持ちがわかんない。でも、困ってる子のために少し考えてみたりしてる。
 
杉本 好きにしていいと言われたらどうしたらいいか訓練してるわけではない??
 
相馬 あれしていい?これしていい?って聴きにくると、好きにしろって言ってるじゃん、許可求めにくるなよ!とは思うけど訓練してるつもりではないよね。
 
杉本 宮崎先生の話だと、最近児童館にいく子が増えてるけど、どうしても規則が必要になるんで、許可をもとめる行動になっちゃうんだって。児童館の人は自由に振舞ってもらいたいと思ってるんだけど、やっぱ事故とか考えるとね。
 
相馬 世の中の枠組みを自分にあてはめてる。小さい時から。まずは枠で守るって気がする。なじめる子は枠が窮屈になっていくと枠を壊せるくらいになってくと思う。
 
杉本 自己管理しているオレ難しい。枠を壊せない。目的のない場所で困る。自由時間が苦手だった。決めてあることやりたいので、つらい、それ。
 
相馬 なるほどね。漂着なんかでも支援者とか言うんでなくて、ふつうの関係が良い。支援っていうのでなくてふつうにつきあう関係が良い。
 
杉本 不登校とひきこもりは何が違うか?自分の中からエネルギーが出てこないかは?
 
相馬 おれは、距離を置いてる。野良猫とつきあうみたいな感じ。こっちが動くと逃げちゃう。みてると逃げちゃうので見ないようにして、少しずつ距離つめるみたいな。
 
杉本 あー本物の犬とそういう体験したことあります。他人の犬預かって。
 
相馬 どんなバックグラウンドでも、野良猫といる感じ
 
島川 杉本さんの宗教についてもっとききたい。少し元気になって宗教にはまるっていうのはちょっとつけこみやすかったとかかな?その時の4年を今はどう思うのかききたい。宗教の中の他人、人とのつながりってどんな?
 
杉本 たまり場になってる先輩の部屋があって、居心地よくて、おれもやりたいと思って部屋を借りて解放してた。休になると暇になった学生がよくきてて、知らない奴まできてた。あーいいなあって感じてたの。幹部になるまでは。幹部になってつまり、4年で宗教のためには生きられなくなった。幹部は向いてませんでしたねぇ。それまで、先頭に立って、布教もしてたし、かっこいいことも言ってたけど、幹部はダメだった。おかげで20代棒にふったけど、誰かの考えを基盤にするのはイヤだなあって。仏教だったので、お釈迦様の教えとか、生老病死の四苦、生きる苦しみとかなんか共感するけど。組織宗教は間違っていると思います。
 
相馬 人生観や大きな物語道しるべがある感じでピンとくる人もいる。
 
質問 中2の息子がひきこもってる。自信を与えることが大事って思う。心のケアで一番大切なのは自信と思う。どうやって自信をつけさせてやれるか?
 
杉本 私自身は今でもぜんぜん・・・でも主体性っていう言葉が好き。自分に主体性が無いんですよ。だから、本でも10人の話をまとめてる。なんかちょっとわいてきたっていうか、我ながらすごいなって思ったりして。
 
相馬 中学生って、価値基準がすごく少ない。自分を測る物差しが、友だち、勉強、運動くらいだもん、自信を無くしちゃう。でお金なんかも無いからひきこもるしかないって感じじゃないかな。俺は自信だけはずっとあって。
 
島川 兄弟は?
 
相馬 4人の長男。
 
島川 長男?あ、長男長女ってそれあるかも。
 
谷口 ホント・・・??
 
質問 相馬先生にかかわってもらうようになってから、しゃべるようになった。不登校している子の8割は行きたいと思ってるけど行けない。あと一押しをどうしたらいいか?
 
島川 学校に行くようになったからといって、自信を取り戻したのとは違う。戻ったとしても。本人が考えるしかない。自信を取り戻すというより、もっと違うことがある。
 
相馬 人と話すと整理できることがあるんですよね。俺と関わってというより、話をすることで整理ができることがある。
 
質問 本人が自分を責めるんです。行けない自分を責める。でも色々な人と関わって少し変わってきているのかなという気はしてる。
 
相馬 体験を過去にするのが大事。昔のことと今のことをゴチャゴチャにしてるけど、話してるうちに昔のことは終わったことと理解できるようになる。いじめにあっていた子はそこで止まってる。一年前のことでもそこで止まってて、今も一年前も一緒。先のことを考えられない。
昔あんなことあったけど、自分には今と未来しかないんだよね、って思えるようになれたらよい。
 
質問 札幌からエレファントカシマシの話聞きたくてきました。
 
相馬 エレカシの宮本ってズレてる。世間とずれてるのに、ここがど真ん中とか歌う。
 
杉本 宮本ももう49歳。もうおっさん。ひきこもりから見落とせないキャラ。なんか感情移入できるんですよね。
 
相馬 おれはおかしいから好き。孤独な旅人が一番好きPVでセット壊すのよぉ。。どこかに行きたくなる。風に吹かれて、空を見上げて、明日に向かって、太陽に、とか言ってて
 
杉本 そうそう。でも、実際は動けない、って曲もあったりすんだよね。
 
相馬 動かない。月をみていつか・・みたいな
 
杉本 悲しみの果てが好き。ナマラかっこいい。ロックの魂ギンギン。
音楽に救われたっていうの大きいかな。パンクロックに救われた。今はレゲエ。
 
相馬 音楽や文学が楽にしてくれる。仲間がいたって感じの。
 
杉本 おれ文学はちょっと・・・思春期はかったるくて。ラジオ聴いてて、洋楽ラジオ頼りになる紹介者がいた。ほかに情報が無い中でアンテナみたいになってくれる人がいたなあ。ラジオに救われたかな。木金の夜9時から洋楽のラジオ聴いて、紹介きいてレコード買ってた。
 
相馬 ラジオがいいのは、一方的届けてくれて、予想もしないものに出会えた。今は検索して聴けるけど、好きなものしか聴かない。ラジオは一人でひっそり聴くものだった。
 
杉本 短波とかも聞いてた。関西の芸人とか好きだった。
 
とこのあたり、で閉館時間・・・終了いたしました。
唐突に片付け突入しました。そのあとは宴会で続きをしっかり聞いたりしてました。幹部やめるの大変だったんじゃない?いやだから引きこもらざるを得なかったとか、「自分以外は他人」の相馬さんは、兄弟の住所も知らないと言うので、本気だ・・と衝撃を受けたり。色々な考え方、価値観に触れられて良かったです。
覚書のメモなので、間違いあると思います。                                  
(文責 谷口由美子)
 
 
 
 『ひきこもる心のケアーひきこもり経験者が聞く10のインタビュー』(世界思想社)
1,800円×税

(目次)
はじめに
序章 ひきこもりという経験  杉本賢治
第1部 ひきこもり支援の最前線
第一章 自立を強いない支援  塚本明子 (とちぎ若者サポートステーション所長)
第二章 仲間の力を引き出す  宮西照夫 (紀の川病院ひきこもり研究センター長)
第三章 ピア・サポートという方法  田中敦 (NPO法人レター・ポスト・フレンド相談ネットワーク理事長)
第2部 ひきこもりゆく「心」
第四章 対人恐怖とひきこもり  安岡譽 (北海道精神分析研究会会長)
第五章 自己愛とひきこもり  橋本忠行 (香川大学准教授)
第六章 モノローグからダイアローグへ 村澤和多里 (札幌学院大学准教授)
第3部 発達障害とひきこもり
第七章 オーダー・メイドの支援  二通諭 (札幌学院大学教授)
第八章 自閉症スペクトラムとひきこもり 山本彩 (札幌学院大学准教授、元札幌市自閉症・発達障害支援センター所長)
第4部 社会的排除とひきこもり
第九章 若者が着地しづらい時代の支援 阿部幸弘 (こころのリカバリー総合支援センター所長)
第十章 生活を自分たちで創り出す 宮崎隆志 (北海道大学教授)
終章  ひきこもり問題の臨界点  杉本賢治 × 村澤和多里
おわりに